和食ワールドチャレンジとは?

「和食ワールドチャレンジ」は、世界各国の日本食レストランで日本料理の経験がある料理人が、日本料理への熱い思いと技術を競うコンテスト。日本国農林水産省が主催する外国人による日本料理コンテストで、今回第5回目の開催となります。

今回はあなたの日本料理への情熱を披露するチャンスを増やすべく、予選大会を世界6カ所(ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、香港、バンコク、東京)で行います。予選大会を勝ち残った6人は2018年2月13日、14日に東京で行う決勝大会へご招待。あなたの日本料理の実力を試すことのできる出来る絶好のチャンスです。ぜひこの機会に奮ってご応募ください。

決勝大会に進出すると

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大会テーマ “UMAMI”

日本料理の味わいの基本は、うま味にあります。「うま味」とは、「甘味、酸味、塩味、苦味」につづく、五味の中の一つで料理の味の構成要素の大切な味です。いまや海外の辞書にも「UMAMI」と掲載されるほどポピュラーになった「うま味」の成分はグルタミン酸などのアミノ酸とイノシン酸、グアニルなどの核酸が代表的な物です。

日本ではうま味を抽出するために、昆布や鰹節を使ってうま味成分だけを取り出す「だし」の技術を500年ほど前から実現しており、江戸時代中期(1651~1745頃)に数多く出版された料理書では、「だし」の重要性が常に説かれていました。このように「だし」に対する強い思いは古来よりあり、だしのうまみ味で素材の味を最大限に引き出し、美味しい料理を生み出しています。日本料理にとってのだしは、昆布と鰹節で取るだしがもっとも基本的です。昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸による相乗効果がもたらされ、うま味を十分に堪能できる組み合わせになります。

あなたの日本料理、そして「うま味」に対する情熱をレシピに起こし、
ふるってご応募ください!

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メッセージ

審査員長よりチャレンジャーへのメッセージ

世界の料理人と戦いながら、
自分の日本料理力を試す絶好のチャンス

いま日本料理は世界中でブームが起こっています。日本食レストラン働く料理人の中で、日本料理を日本で実際学ぶチャンスを得た人があまり多くいないのが現状です。しかし、それだからといって日本料理を知らない、とはなりません。世界中で日本料理の技術を高めている人も多くいます。「和食ワールドチャレンジ」を機会に、一体自分がどれだけの実力があるのか、自分の日本料理力がどれくらいのものなのかをテストする意味でも、日本政府が実施している正式な日本料理コンテストにぜひご応募ください。さらに決勝大会は日本で行われるので、決勝まで進むと本場に触れるチャンスもあります。日本料理を世界に広げていただけるような料理人が、「和食ワールドチャレンジ」からこれからも誕生しつづけることを楽しみにしています。

審査員長
村田 吉弘 氏
「菊乃井」代表取締役、
特定非営利活動法人日本料理アカデミー 理事長

審査副員長より応募にあたってのアドバイス

「旨味」は他の四味とのバランスが大事

2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。これは日本料理界の念願の思いであり、日本料理の素晴らしさを世界中に伝えていくチャンスを得たと感じました。料理は国を越えれば、その国の食材や文化をまとい振る舞われてほしいと思っています。

世界中にある日本食レストランでもその地域に合った日本料理が振る舞われていると感じている事もあるのですが、残念な事ではありますが、日本料理の基本である「だし」が出来ていないことも見受けられます。今回のテーマは「UMAMI」であります。良い「だし」に多く溶け込んでいるのがまさに旨味です。旨味は料理のベースとなる五味の一つであり、旨味に塩味を足したり、甘味を入れてみたり等、色々な味のバランス、味の高低差をつけて料理を楽しむのが日本料理の基本となります。そのあたりを踏まえながらメニューを考案すると良いと思います。

またメニューの考案、技術力も大切なことですが、日本の文化である「おもてなし」の気持ちも大切にして挑んでもらいたいです。味のバランスとおもてなしの精神が日本料理を作り上げていくので、ぜひあなたもチャレンジしてください。

審査副員長
仲田 雅博 氏
学校法人大和学園 理事、
京都調理師専門学校 校長

決勝審査員よりメッセージ

日本料理の真髄を学ぶチャンス

今回のテーマである「UMAMI」は、日本料理の命である出汁をとるために作られる、多くの方の手を介し出来上がる、それは贅沢な素材であり繊細なテーマです。

日本料理には、五感に訴える技術力とおもてなしの気持ちなくしては、完成しません。

日本料理は、召し上がって頂く人を想う気持ちや人としての基本が重要となります。皆さんが母国で培ってきた基本を胸に「和食ワールドチャレンジ」で積み上げてきた日本料理への想いを形にしてください。

日本国農林水産省が主催し、優勝すれば日本での決勝大会へのチャンスがある今大会は、世界中に貴方自身の日本料理の可能性を広げる大きな一歩となるでしょう。

是非チャレンジしてほしいと思います。

審査員
野永 喜三夫 氏
「日本橋ゆかり」